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公立大学法人 福岡県立大学

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心理教育相談室

  特別支援教育スキルアップ?プログラム

プログラムの目的

行動分析学と環境調整の考えを取り入れながら発展させてきたペアレント?トレーニングを応用して、保育?教育現場における特別支援教育のスキルアップを目指します。

教室の中にはいろいろな子どもたちがいます。

「授業中、教室からいなくなる」、「授業中、友だちの邪魔ばかりする」、「わすれものが多い」、「休み時間に友だちとけんかばかりしている」、「こちらから何度注意しても伝わらない」など、子どもが周囲にとって困った行動をしてしまうとき、無理してやめさせようとしてもなかなかうまくいかず途方にくれたことはありませんか?

実は、このようにくり返される行動には、子ども自身も気がついていない理由や意味が隠れています。

理由や意味があるからこそ、それらの行動だけを止めようとしてもなかなかうまくいきにくく、お互いが苦しくなってしまいます。

行動を観察し記録していくと、子どもがどんな思いでその行動をしているのかが見えてきて、子どもと支援者、両者の心がほっと楽になることがあります。そのうえで、それに代わる適切な行動を、子どもに合ったペースで身につけていけるよう、ていねいに支援していくと、いつのまにか子ども叱る機会が減り、ほめる場面が増えていきます。

この行動の観察?記録?理解の枠組みの一つが応用行動分析学であり、そこに環境調整の考えも取り入れながら発展させたものとして、私たちが取り組んできたペアレントトレーニングという支援の方法があります。

ペアレントトレーニングでは、子どもの行動の改善を目ざして親(保護者)と共に一番改善したい行動を具体的に決め、それを親(保護者)が家庭で観察?記録します。その記録を手がかりに行動の意味や今後の対応をいっしょに考えたり、子どもの環境をわかりやすくしたりして、家庭内でいろいろ試していきます。その結果、子どもへの対処法がわかるようになり、親(保護者)の抑うつやストレスが軽減されることが示されています。

私たちはこのようなペアレントトレーニングの取り組みを続ける中で、家庭だけでなく、保育?教育現場における特別支援教育にも応用可能だと考えるようになりました。実際に私たちは、現場の先生方とともにそれを実践し、効果を上げてきました。これまで蓄積してきた多くの考えを先生方にお知らせし、また先生方がお持ちの考えを共有することで、さらなる特別支援教育のスキルアップができればと考えています。

よろしくお願いいたします。

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